全国ナシ研究大会栃木県大会に参加しました

2024.08.07

 令和6年7月11~12日、栃木県総合文化センター(栃木県宇都宮市)において、全国果樹研究連合会主催の第64回全国ナシ研究大会栃木県大会が開催され、全国ナシ産地の生産者、県・市町村・JA等関係者の計524名が参加し、本県からは生産者25名、県・市町村・JA等関係者25名の計50名が参加しました。ナシでの全国研究大会は5年ぶりの開催となりました。

 1日目の研究大会では、栃木県の福田知事の歓迎のあいさつ、関東農政局の安東農政局長の祝辞のあと、国立大学法人千葉大学名誉教授の斎藤 修 氏から「ナシと果樹経営の生産・流通システムとビジネスモデル」と題した記念講演が行われ、ナシの需要と供給、ナシ経営の課題や果実類の需要開拓等について話がありました。

 記念講演後は、①県オリジナル品種と早期成園化技術の導入によるナシ産地の活性化(JA鳥取中央 東郷果実部 唐﨑 大義 氏)、②明和ナシ産地再生への取組(群馬県東部農業事務所 鈴木 智也 氏)と題した2つの事例発表が行われ、鳥取県の補助事業を活用したモデル団地における新規就農者のジョイント栽培の取組みと、担い手の減少により産地の存続危機に直面した群馬県ナシ産地の復興の取組みについて話がありました。

 2日目の産地視察は、全国研究大会では初めての試みとして、動画によるバーチャル産地視察が行われ、JAうつのみや 梨専門部、JA上都賀 梨部、JAはが野 梨部会の紹介が行われました。また、産地視察後は4つのテーマの分科会に分かれ、各テーマについて活発な意見交換が行われました。

 大会では、「担い手の確保や省力低コスト技術の活用と販路拡大による所得向上」、「高品質で安全・安心なナシの安定生産・安定供給」、「産地間連携による安定価格の実現」、「消費拡大」に取り組むことについて全会一致で決議し、この大会を契機として全国のナシ関係者の更なる連携強化が期待されます。