全国クリ研究大会岐阜県大会に参加しました

2024.08.08

 令和6年7月25~26日、東美濃ふれあいセンター(岐阜県中津川市)において、全国果樹研究連合会(全果連)主催の第32回全国クリ研究大会岐阜県大会が開催され、全国クリ産地の生産者、県市町村・JA等関係者の計335名が参加し、本県からは生産者20名、県・JA等関係者8名の計28名が参加しました。

 1日目の研究大会では、全果連クリ専門部会の田口部会長(茨城県くり生産者連絡協議会長)の主催者あいさつ、岐阜県の河合副知事、中津川市の小栗市長の歓迎のあいさつ、東海農政局の秋葉局長、岐阜県議会の水野議長の祝辞のあと、①岐阜県におけるクリ栽培の課題と展望(岐阜県中山間農業研究所 所長 神尾 真司 氏)、②生まれ変わる東美濃クリ産地へ(東美濃栗振興協議会 青壮年部 会長 鈴木 直樹 氏)、③長野県飯島町『栗の里づくり』のご紹介(長野県上伊那郡飯島町役場産業振興課 主査 市村 國洋 氏)、と題した3つの事例発表が行われ、スマート農業技術を活用した防除及び収穫作業の機械化、新たな就農モデル「半農半X」の構築による幅広い世代に応じた生産者の確保、一団でのクリ栽培による六次産業への取組み、について話がありました。

 また、農研機構果樹生産スマートグループの井上 博道 氏から「クリの幼木期からの施肥管理〜凍害リスクを減らすために〜」と題した講演が行われ、植付け後、凍害が原因で枯れることが多いクリの樹において、晩秋から冬季にかけての窒素施肥がクリ幼木の凍害を助長すること、日向のポット樹で窒素施肥による凍害発生が顕著であったことなど、話がありました。

 2日目の産地視察は、株式会社えな笠置山栗園 (岐阜県恵那市中野方地内) 、下原クリ団地 (岐阜県中津川市坂下地内)の2箇所で現地視察が行われました。ドローン、草刈り機、収穫機の実演や、低樹高・超低樹高栽培についての剪定方法などについて学び、参加者は興味深く質問をしていました。

 大会では、「持続的なクリ栽培への取組」、「魅力あるクリ商品づくり」、「多様な担い手の確保」、「自然・社会と共生したクリ産地の育成」に取り組むことについて全会一致で決議し、この大会を契機として全国のクリ関係者の更なる連携強化が期待されます。