茨城県施設園芸研究会が「令和5年度現地検討会」を開催

2024.01.24

 茨城県施設園芸研究会では、令和6年1月18日(木)、第27回茨城県施設野菜立毛品評会 最優秀賞受賞者のトマト圃場(鉾田市)と、きゅうり圃場(かすみがうら市)にて「令和5年度現地検討会」を開催し、生産者、県・JA関係者等、53名が参加しました。

 トマト圃場主の伊藤綾馬氏は、栽培が難しい6月定植での夏越えの長期どり栽培と8月定植の長期どり栽培により周年出荷を行っていました。伊藤氏は、環境制御装置と炭酸ガス施用、養液土耕システムにより地上部・地下部の環境の最適化を図るとともに、夏季高温時の対策として、外気の強制導入とヒートポンプによる夜間冷房を実施しており、収量は28t/10aを得ていました。また、納豆菌等を活用して化学農薬の使用量削減とコスト削減にも取り組んでいるなど、研究を重ねておりました。

 きゅうり圃場主の坂野祐一氏は、促成作型と抑制作型で摘心栽培を行っており、品種に適した温湿度管理や肥培・潅水管理を実践しておりました。環境制御装置や炭酸ガス施用などの導入はしておりませんが、適切な草勢管理に努めており、促成作型の収量は約17t/10aを得ていました。

 参加者は施設設備や生育状況を興味深く観察し、質疑応答や意見交換も活発に行われ、有意義な検討会となりました。